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前歯の治療とは?治療法や費用・治療期間について解説

前歯が何らかの原因で欠けたり、折れてしまったりすることがあります。

前歯は、他の歯と比べて目立つ位置にあります。そのため、前歯の損傷を放置しておくと、機能的な不都合ばかりではなく、外見的にも気になってしまうことでしょう。

今回は、前歯の治療法や費用、治療期間について解説します。

前歯を治療するケース

前歯の損傷は、転んだりぶつけたりするなどの事故が原因となることがほとんどです。

前歯を治療するケースは、歯の端がかけたり、抜けたりした場合です。また、歯冠が折れたりする歯の損傷や、歯がしみたり、歯が変色する神経が損傷している場合も治療が必要となります。

前歯が欠けた場合

次に、前歯が欠けてしまった場合の治療法について説明します。

破折片の接着

前歯が欠けてしまった場合は、破折片を探しておくことがポイントです。場合によっては、破折片を再度接着する処置を行えることもあります。その際は、破折片を歯科用の接着剤を使用して接着します。しかし、破折片の接着では、場合によっては噛む力に耐えうるだけの強度は保証されないので注意が必要です。

コンボジットレジン修復

コンポジットレジン修復とは、欠損した部分に白いプラスチック樹脂を接着させ詰める方法治療です。

治療期間が短く比較的安価で行えますが、接着する面積が狭いため、硬いものを噛む強度は低いといわれています。また、コンポジットレジンは劣化しやすいく、長期的には変色してしまう可能性があります。長い目でみると、審美性に劣ってしまう治療法です。

ラミネートべニア修復法

ラミネートべニア修復法とは、破損してしまった歯の表面だけを削って、セラミックを接着させる方法です。

歯を削る面積が少なくて済み、着色もしにくいため審美性が高い治療になります。しかし、神経損傷を伴う場合や、神経を取った歯の場合は変色が行ってしまうので、不向きです。また、機能的な強度はやや劣るといわれています。

セラミッククラウン修復法

セラミッククラウン修復法は、歯の全周を削ってセラミックをかぶせる治療法です。着色もしにくいため審美性が高いといわれています。また、機能的な強度も高い治療法です。前述のラミネートべニア修復法に比べて、歯を削る面積は大きいことが欠点です。

前歯が虫歯の場合

次に、前歯が虫歯になってしまった場合の治療法について解説します。

充てん

充てんは、歯の一部分を削り、材料をつめて形を修復する治療方法です。充てんの多くは、初期の虫歯などに行われることが多いです。

鋳造歯冠修復

鋳造歯冠修復は、虫歯等で欠損した部分が大きい場合に行う治療法です。金属で鋳造し、歯を元の形に修復します。

前装冠

前装冠とは、虫歯等の穴が大きく、前述の充てんや鋳造歯冠修復では治療できない場合に行う治療法です。虫歯等の治療を行ってかた前装冠をかぶせます。金属をかぶせる際は、金属冠と呼ばれます。

継続歯

継続歯は、つぎ歯・さし歯とも呼ばれています。継続歯は、人工の歯冠を継ぎ足して天然の歯と同様の見た目にする治療法です。前歯や、小臼歯など外見的に目立つ場所にある歯に適応されることが多いです。

ジャケット冠

ジャケット冠は、歯冠部の全表面を覆う方法です。特に前歯と小臼歯に用いられ、天然の歯に似ている色の材料を使用します。

ブリッジ

ブリッジは、欠損した歯の両隣の歯を支えにし、連結させて人工歯を固定する治療法です。

入れ歯

入れ歯は、欠損した歯の部分に取り外し可能な人工歯を入れる治療法です。全部の歯がない場合は総入れ歯、一部分のみの場合は局義歯があります。

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前歯の治療費

前歯の治療費はどのくらいなのでしょうか。保険が適応されるか否かで治療費は大幅に異なります。

前歯の治療に保険は利く?

歯の治療は、保険が適応される保険診療と、保険が適応されない自費診療に分けられます。基本的には、保険適応外の材料を使用する場合は自費での負担となります。場合によっては、保険適応外の材料を使用した部分のみ自費診療となる「差額徴収」が適応されることもあります。

保険が適応される場合

充てん

充てんの場合は、燐酸セメント・硅酸セメント・アマルガム・レジン・グラスアイオノマーセメントを使用した場合は保険が適応されます。

インレー・鋳造歯冠修復

インレー・鋳造歯冠修復の場合は、金銀パラジウム合金・銀合金・14金合金を使用した場合に保険が適応されます。また、前歯に金合金・白金加金を使用した場合は、差額徴収が適応されることがあります。

前装冠

前装冠の場合は、金銀パラジウム合金・銀合金・ニッケルクロム合金を使用した場合に保険が適応されます。

継続歯

継続歯の場合は、人工歯の部分にレジン歯・陶歯を使用し、裏打ちする金属は、14K金合金・金銀パラジウム合金・銀合金を使用した場合に保険が適応されます。

ジャケット冠

ジャケット冠の場合は、レジン・硬質レジンを使用した場合に保険が適応されます。

セラミック歯

セラミック歯の場合は、保険適用はcadcam冠のみです。素材としては、銀・歯科用プラスチック・そしてCAD/CAMシステムを用いたハイブリッドレジンによる歯冠補綴とクラウンが保険適応の対象となります。

ブリッジ

ブリッジの場合は、支持する歯には鋳造歯冠修復・金属冠・継続歯が使用されることが条件です。また、人工歯の材料には、前歯のみ14金合金、その他の歯は金銀パラジウム合金・銀合金・レジン、陶歯が使用された場合に保険が適応されます。

入れ歯

入れ歯の場合は、床はレジン・人工歯はレジン歯・陶歯を使用し、ばね部分は2歯欠損まで14K銀合金、3歯以上は金銀パラジウム合金、コバルトクロム合金を使用した場合に保険が適応されます。

保険が適応されない場合

基本的に、保険適応外の材料を使用する場合は自費診療となります。

充てん

充てんの場合は、金箔を材料に使用すると保険が適応されません。

インレー・鋳造歯冠修復

インレー・鋳造歯冠修復の場合は、14カラット以上の金合金・白金加金を使用すると保険が適応されません。

前装冠

前装冠の場合は、金合金・白金加金を使用すると保険が適応されません。

継続歯

継続歯の場合は、14k以上の金合金・白金加金を使用すると保険が適応されません。また、前歯部分に金合金・白金加金を用いた場合は差額徴収となります。

ジャケット冠

ジャケット冠の場合は、特別の陶材であるポーセンやメタルボンドを使用すると保険が適応せれません。

ブリッジ

ブリッジの場合は、金合金・白金加金を使用すると保険が適応されません。

入れ歯

入れ歯の床に金属を使用し、ばねは14k以上の金合金または白金加金を使用すると保険が適応されません。

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前歯の治療にかかる期間

歯に詰め物をするだけの充てんで治療を行うと、場合によっては通院当日に治療が終了することもあります。

治療対象の部位が大きい際に行う鋳造歯冠修復や前装冠は、約1~2週間かかる場合が多いです。ブリッジは、約2~3ヶ月、インプラントは約6ヵ月~1年が目安です。

特に、インプラントの治療の場合は顎の骨とインプラントがしっかり結合する必要があります。結合するための期間は個人差があり、骨移植が必要であると追加で2~3週かかることもあります。入れ歯の場合は、約3~4週が目安です。

前歯の治療は歯科医に相談を

前歯の治療は、前歯の損傷具によって治療方法の選択が異なります。

そのため、安易な自己判断や、損傷部分を放置することは危険です。場合によっては、神経過敏になってしまったり、他の健康な歯まで歯並びが悪くなったりするリスクが高まります。

前歯の治療についてお困りの際は、歯科医に相談しましょう。

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