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歯の治療方法のひとつ、インプラントと差し歯。両方とも人工の歯を差し込むイメージのある治療法ですが、何が違うのか疑問に感じている人もいるのではないでしょうか。今回はインプラント治療と差し歯治療の違いとともに、それぞれ治療にあたって必要な条件や大まかな治療の流れ、メリット・デメリットについてご紹介します。

インプラント治療と差し歯治療との違い

インプラント治療と差し歯治療の違いは、大きく5つに分かれます。

  1. 歯や歯の根が残っているか
  2. 審美性
  3. 手術の有無
  4. 治療期間
  5. 費用

インプラントと差し歯の違い(1)歯や歯の根が残っているか

インプラントと差し歯、どちらの治療を行うかの分かれ目は、自分の歯、もしくは歯の根が残っているかどうかです。インプラント治療は歯を根元から失った場合でもできる治療なのに対し、差し歯治療は歯の一部、最低でも歯根が残っていないとできない治療だからです。

インプラントと差し歯の違い(2)審美性

インプラントと差し歯とは、審美性の高さにも違いがあります。インプラントは自然な歯に近い状態へ仕上がるので、前歯など目立つ部分を治療してもほとんど見た目に分かりません。

一方で差し歯は、取り付ける人工の歯の素材によって仕上がりに差が生まれやすいです。保険適用が可能な素材だと目立ちやすかったり、経年による黄ばみや変色、色素沈着の可能性があるからです。

ただし、保険適応外の素材を使えば、費用は高くなりますがインプラント同様に高い審美性を得られるでしょう。

インプラントと差し歯の違い(3)手術の有無

インプラントの場合、治療には手術を伴います。健康な人でも、手術である以上リスクはゼロではありません。対する差し歯の治療では手術の必要がなく、基本的に一般歯科治療の範囲内でできる治療法となります。

インプラントと差し歯の違い(4)治療期間

インプラントと差し歯とは、治療期間にも大きく差があります。インプラントは手術によって埋め込んだ人工の歯根(インプラント体)が、アゴの骨(歯槽骨)と結合するまで3~6ヵ月ほど待たなければなりません。治療完了までは1年近くかかることもあるでしょう。

差し歯は7~10日程度で型取りした歯ができあがるので、治療期間も全体で1~2ヵ月ほどと、インプラント治療に比べ大幅に短くすませられます。

インプラントと差し歯の違い(5)費用

インプラント治療はほとんどのケースで健康保険が適用されません。基本的に自由診療となるため、治療費は全額自己負担です。インプラント治療は1本あたり30~50万円が相場といわれているので、治療内容によっては非常に高額になるでしょう。

差し歯治療の場合は、健康保険適用ができる素材と範囲外の素材、両方の選択肢があります。保険適用の素材で治療を行えば、費用を安く抑えることもできるので、経済的な負担は少ないといえます。

インプラント治療の仕組みと一般的な治療の流れ

インプラントは人工的に歯根をつくる方法

インプラントと差し歯は、どちらも歯を差し込む歯科治療ですが、治療の仕組みや流れも全く異なります。インプラント治療の構造は、チタン製の人工歯根、人工の歯を取り付ける土台となるアバットメント、人工の歯(クラウン)からできています。

アゴの骨に埋め込む人工歯根はインプラント体と呼ばれ、ネジのような形をしています。インプラント体は人間の体になじみやすいチタンやジルコニアなどでできているので、金属アレルギーの心配はほとんどありません。

インプラント体の上にかぶせる人工の歯は、セラミック製が主流です。インプラント治療では、手術によってアゴの骨(歯槽骨)にインプラント体を埋め込むことで人工歯根をつくる方法です。歯科インプラントによって人工的な歯根をつくった上に人工の歯(クラウン)をかぶせ、見た目や機能性が高い状態に仕上げます。

根元から歯を失った場合はインプラント治療が可能

インプラント治療は、インプラント体によって人工的に歯根をつくるので、根元から歯を失った場合や、歯根は残っていても利用できないケースでも治療が可能です。歯周病が進行して抜歯しなければならない場合や、虫歯を放置していて歯の根の周囲が溶けてなくなった場合のときに行うことも多いです。

ですが、天然の歯が残っていても、抜歯すればインプラント治療は可能です。抜歯をすると、1ヶ月ほどで穴が無くなり、歯肉だけの状態になるため、歯根を埋め込める状態になるからです。事故やケガで歯を失ったり、割れた場合なども抜歯をしてインプラント治療を行うケースがあります。

インプラント治療の流れ

インプラント治療は、問診や口の中の診察、CT・レントゲン撮影などの検査を行ったあと、手術へと進みます。一般的なインプラント手術は2回に分けて行われ、1回目の手術ではアゴの骨にインプラント体を埋め込むところまでを行います。1回目の手術後、インプラントと骨とが完全に結合するよう、3~6ヵ月時間をおきます。

インプラントと骨とが結合したことを確認できれば、2回目の手術を行います。2回目の手術では、インプラントと人工の歯との連結部分になるアバットメントを取り付けます。2回目の手術後、歯茎が回復したら歯型を取り、人工の歯の装着や噛み合わせの調整など行います。問題がなければ治療完了となりますが、定期的なメインテナンスは必要です。

差し歯治療の仕組みと一般的な治療の流れ

自分の歯根に土台を立てて人工の歯を装着する方法

差し歯の構造は、歯根に柱となる土台(コア)と、上にかぶせる人工の歯(クラウン)からできています。土台には金属を使うことが多いですが、金属アレルギーの場合はセラミック素材を選択することもできます。

セラミック素材の土台には、土台と人工の歯全てセラミックのオールセラミッククラウンや、プラスチックとセラミックの中間の素材である、ハイブリッドセラミッククラウンなどがあります。人工の歯の素材もいくつか種類があり、保険適用できるものと適用外のものがあります。

保険適用されるのは銀歯やレジンです。レジンはプラスチックの一種で、セラミックが混ざった硬質プラスチック、と呼ばれるものです。プラスチックが混じっているので、噛み合わせの衝撃を吸収しやすく、割れにくいというメリットがあります。

前歯や犬歯の治療でレジンを使用すると、保険が適用可能なので費用を抑えられます。ただし奥歯の治療には保険を適用できません。加えてレジンはプラスチックの一種なので、長年使用していると黄ばんだり、歯磨きによって削れやすいという難点があります。

一方、保険適用外の差し歯治療で使用されるのは、インプラント治療でも使われるセラミックです。セラミックは陶磁器のような素材で耐久性があり、歯ブラシで削れることもほとんどありません。ただ、茶碗と同じような素材なので、一定以上の力が加わると割れる可能性があります。

差し歯治療は歯の根が残っている場合に可能

差し歯、という言葉の由来は、残っている歯や歯根の中に柱となる土台(コア)を差し込み、人工の歯(クラウン)をかぶせるところから来ているそうです。差し歯治療は、大きく歯を削って上の部分を失った場合や、虫歯が神経まで進行したため神経が死んだり、抜いたりした場合などでも、歯根さえ残っていれば治療できます。

ですが、治療には残っている歯や歯根が使える状態であることが条件となります。いくら歯や歯の根が残っていても、使える状態ではなく抜歯が必要な場合は、インプラント治療やほかの治療法を検討したほうがいいでしょう。

差し歯の治療の流れ

差し歯の治療は、治療する歯の神経が傷んだ状態であれば除去し、歯根の殺菌を行います。しっかり消毒し、無菌状態になったところで薬を詰めて仮のフタをします。一旦時間を置き、次回の治療時に歯根をチェックして問題がなければ土台(コア)を立てます。

土台を立てたら歯型を取り、人工の歯ができあがるまで仮歯で待機します。待機時間は7~10日ほどが一般的です。最後に人工の歯をかぶせ、噛み合わせを調整して問題なければ治療完了となります。差し歯の治療は、神経の状態や治療する歯の本数によって左右されますが、インプラント治療よりは短いのが一般的です。

インプラントと差し歯、それぞれのメリット

インプラント治療と差し歯治療にはそれぞれメリット・デメリットがあります。主な特徴は、下記の一覧表にまとめた通りです。

  インプラント 差し歯
特徴 ・ほかの歯への影響が少ない
・安定感が高く、口内の違和感が少ない
・治療には十分な骨の厚み、量が必要
・定期メインテナンスが必要
・自分の歯を残せる
・自分の歯で噛める
・歯根膜が残るので付け心地も自然
・発音にも支障がない場合が多い
噛み心地
審美性
耐久性
手術の有無 ・有
金属アレルギーの心配が少ない
・無
素材によっては金属アレルギーの可能性あり
治療期間 3ヵ月~1年程度 1~2ヵ月程度
費用 基本的に全額自己負担 保険適用可能

インプラント治療のメリット

インプラント治療は1本ごとの治療が可能なので、ほかの歯への影響が少ないのが特徴です。根元から歯を失った場合の治療法は、インプラント以外にもブリッジや入れ歯などの選択肢があります。ですが、ブリッジや入れ歯と違って最小限の治療ですむインプラント治療は、ほかの健康な歯を削る必要がなく、傷つけるトラブルリスクも低いでしょう。

手術によって埋め込む人工歯根(インプラント体)も、しっかりとアゴの骨と結合させるので、安定感も高いです。入れ歯やブリッジに比べて、ぐらつきや違和感も少なく、自然の歯に近い噛み心地を手に入れられるでしょう。人工歯根として使うインプラント体はチタン製なので、金属アレルギーの心配も少ないはずです。

インプラントはセラミックという汚れにくい素材を使用するので、長期間美しい見た目を維持できるのも魅力です。

インプラントは治療が困難なケースや経済面のデメリットも

差し歯に比べて耐久性もある一方で、治療には手術が必要です。多少のリスクを伴うほか、健康状態によっては治療を受けられないケースもあります。

治療について慎重な判断を必要とするのは、生活習慣病や心血管系疾患の持病がある場合です。重度の歯周病を患っている場合や、血液の流れに関わる薬を服用している人も、歯医者との相談が必要です。持病の問題以外に、骨の量、厚みが十分でない場合も特殊な治療が必要となり、場合によっては治療が難しい可能性があります。

その他、インプラント治療は治療期間が長引く上、インプラント周囲炎などトラブルのリスクを避けるため、治療後も歯科医院で定期的なメインテナンスが必要です。ほとんどが自由診療となり全額自己負担になることで、経済的な面でも負担が大きいことがデメリットといえるでしょう。

差し歯治療のメリット

差し歯治療の場合は、インプラント治療と異なり自分の歯や歯根を残せるのが最大のメリットです。歯根を残せるということは、歯根膜も失わずにすむということです。

歯根膜は、歯を噛み合わせたときに生じる衝撃を吸収し、細菌から歯を守るなど大事な働きをしているからです。付け心地も自然で、入れ歯やブリッジで起こりがちな、発音不良の問題も少ないと考えられます。

差し歯治療は、手術をせずに治療ができるのも魅力です。個人差はあるものの、比較的治療期間も短いので、体への負担も最小限に抑えられるでしょう。治療する歯の箇所や、選ぶ素材によっては保険適用も可能なので、経済的負担も抑えやすいです。

差し歯治療は審美性・耐久性にデメリットも

自分の歯を活かせる差し歯治療ですが、審美性はインプラントと比べて劣ります。銀歯だと治療した場所によっては目立ちやすく、レジン素材の場合は素材の特性上、経年による黄ばみや色素沈着が避けられないからです。加齢によって歯茎が下がってくると、土台に使った金属が少しずつ溶け出し、歯茎のきわが黒ずんでくる可能性もあります。

埋め込む土台に金属製のものを使う場合は、金属アレルギーのリスクもあります。セラミック製のものを使えば、審美性は向上し金属アレルギーの不安も減らせますが、保険適用範囲外となるため、経済的には負担が大きくなるでしょう。

耐久性についても、インプラントに比べ寿命が短いというデメリットがあります。差し歯をした部分に強い力がかかると、亀裂が入って折れて差し歯が脱離する可能性や、歯根を傷めるリスクがあります。

歯根を傷つけたり、神経の治療が不十分だと、痛みが発生することや虫歯になる場合もあります。残っていた歯が虫歯になった場合は再治療が必要ですが、歯を削ることになるため将来的に歯を失うリスクもあります。

インプラントと差し歯の違いは歯根にあり

インプラントか差し歯か、自分に合った治療は歯医者と相談を

インプラントと差し歯は、どちらも欠損した歯を補う方法ですが、自分の歯根が残っているかいないかが大きな違いといえます。インプラント治療の場合は、仮に歯や歯根が残っていても抜歯をすれば治療できますが、差し歯治療は歯根を失うと治療ができないからです。

インプラントと差し歯には、それぞれメリット・デメリットがあります。自分の希望や口の中の状態によっても治療法の選択は変わるでしょう。納得いく治療をするためにも、信頼できる歯科医院を見つけ、歯医者と十分に相談して治療を進めましょう。

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