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歯列矯正|大人が歯並びを治す費用と複数あるお支払い方法について

歯並びを治す歯列矯正の方法はいくつか種類があり、方法によって費用も異なります。
歯列矯正の方法は大人や子供でも手段が異なりますが、今回は大人が歯並びを矯正する場合の方法や治療期間、費用についてご紹介します。

大人の歯列矯正(歯並びを治す)に必要な費用

矯正治療の方法によって費用はさまざま

歯並び治療の方法は、矯正の方法によって数万円程度の費用で完了できる場合もあれば、100万円以上かかる可能性もあります。

同じ治療法でも、歯の状態によって費用が変わる場合がありますが、一般的な矯正方法と値段などをご紹介します。

歯並びの矯正方法

  1. ブラケット矯正(表側矯正)
  2. 裏側ブラケット矯正
  3. マウスピース矯正
  4. 部分矯正
  5. セラミック矯正
  6. インプラント矯正

(1)ブラケット矯正

ブラケット矯正は、歯並び矯正の治療法の中でもよく行われる矯正方法で、矯正する歯の一つひとつに、ブラケットを取り付けて歯並びを治します。

ブラケットとは、ワイヤーを通して少しずつ引っ張り、歯列全体を整えて固定させる装置です。メタル製のものが一般的でしたが、最近は透明な素材のものもあります。

ブラケット矯正は、歯の外側(表側)に装置を取り付ける場合、表側矯正と呼ばれることもあります。

平均的な費用 80~150万円程度 ※目立たない白や透明の装置を取り付ける場合は85~135万円程度(表側矯正と裏側矯正を足して2で割ったくらい)
メリット ・0.1ミリ単位で細かく矯正できる
・仕上がりが美しい
・ポピュラーな方法で信頼性が高い
デメリット ・装着中の見た目の悪さが気になる可能性
・隙間に食べ物が挟まりやすく、虫歯や歯周病などのリスクがある
・白や透明のブラケットを証する場合は割高になりやすい。
通院ペース 1~2ヵ月に1回(処置料1回につき5,000円程度必要)
治療にかかる期間 2~3年

歯並びの矯正方法(2)裏側ブラケット矯正

裏側ブラケット矯正は、表側矯正と同じくブラケットを使った矯正です。表側矯正との違いは、表側矯正が歯の外側にブラケットを装着するのに対し、歯の裏側(舌側)に装置を取り付けることです。

目立ちにくいのがメリットですが、表側矯正より装置を取り付けるのが難しい面があります。歯科医師の高度な技術が必要となる分、費用も表側矯正の1.2~1.5倍程度必要になるのが一般的です。

平均的な費用 100~150万円
※オーダーメイドの場合は130~170万円
メリット ・装置が目立ちにくい
デメリット ・舌が矯正器具に触れる機会が多く、口の中に違和感を感じやすい
・人によっては話しづらさを感じることがある
・虫歯や歯周病にかかるリスクがある
・表側矯正に比べて費用が割高
通院ペース 1~2ヵ月に1回(処置料1回につき1万円程度)
治療にかかる期間 3年程度

(3)マウスピース矯正

マウスピース矯正は、取り外し可能なマウスピースを使った矯正方法です。マウスピースを付け替え、少しずつ歯並びを矯正します。

多少の歯並びのずれを治すときに用いられることが多く、複雑な歯並びの場合にも対応できるのが魅力です。反面、重度の乱杭歯や出っ歯など大幅に歯列矯正が必要な場合は歯列矯正がしづらく、用いられることが少ない方法でもあります。

マウスピース矯正は、食事中や見た目が気になるときは取り外せるのが大きなメリットです。取り外しができることで洗浄もしやすく、歯磨きも普通にできるので衛生的にも清潔に保ちやすいです。

平均的な費用 80万円程度
※複雑な矯正の場合は100~140万円程度
メリット ・取り外しが可能
・衛生的
デメリット ・見た目が気になり外しがちになりやすい
・外す時間が長いと矯正期間も長引く
治療にかかる期間 1~2年

(4)セラミック矯正(クイック矯正)

セラミック矯正は、今ある歯に白いセラミックを被せて白く見せたり、噛み合わせの改善をするという、歯並びの矯正方法です。どちらかというと矯正の中でも歯の見た目を美しく整える、ということに主眼を置いて治療を行います。

セラミックの種類によって透明度が高いものや強度があるもの、自然な色に近いものなどがあります。一般的に費用が高額になるほど、強度や耐久性があり、見た目にも美しいセラミックになるといわれています。

平均的な費用 1本あたり7~15万円程度
※複数本まとめて治療する場合は30~40万円程度
※セラミックの種類によっては50万円前後
メリット ・痛みが少ない
・治療期間が短い
・装置を取り付けたときの違和感が少ない
デメリット ・治療内容によってはセラミックを被せるのに健康な歯を削ることや神経を抜くことがあり、歯の寿命が縮まる可能性がある
治療にかかる期間 1ヵ月~3ヵ月
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(5)部分矯正

部分矯正は文字通り、部分的にブラケット矯正やマウスピース矯正を用いて歯並びを治す方法です。特に前歯の歯並びを矯正する場合に用いられることが多いです。

「ハイブリッド矯正」と呼ばれる、セラミック矯正と組み合わせて歯並びを治す治療法もあります。

平均的な費用 15~40万円程度
メリット ・治療期間が短い
・比較的費用を抑えられる
デメリット ・部分的な矯正なので噛み合わせを全体的によくすることは難しい
治療にかかる期間 3ヵ月~1年程度
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歯並びの矯正方法(6)インプラント矯正

インプラント矯正は、インプラント治療をすることによって歯並びを改善する方法です。

ほかの歯並び矯正と併用して行うことが多いです。1本単位で矯正できるのがメリットで、費用は1本あたり数万円程度が一般的です。

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歯並びの矯正に共通して必要な費用

歯並び矯正の治療費用は矯正の種類によって異なるものの、共通して必要になる費用もあります。初期費用と呼ばれるものです。

初期費用に含まれるのは、一般的に治療前のカウンセリングや検査・診断料です。検査・診断料は、歯科医院ごとに検査の種類や内容が異なります。

初期費用以外にも、経過観察のための通院費用、治療後のメインテナンス費用も共通して必要になることが多いです。それぞれの一般的な相場の目安は次の表の通りです。

項目 一般的な相場の費用 備考
カウンセリング・問診 無料~5,000円程度 不安や悩みの相談、治療の流れや装置の説明
事前検査・診断料 10,000~60,000円程度 口内のチェック、レントゲン・CT撮影、歯型採取、治療計画の説明など
通院処置料 1,000~10,000円程度 矯正装置の経過観察、調整など
リテーナー装置・処置料 5,000~60,000円程度 正しい歯列を維持するための補助装置の取り付け、装着期間中の経過観察、調整など
定期メインテナンス費用 2,000~8,000円程度 矯正治療完了後、トラブルが起こっていないかの確認、調整など

通院処置料は矯正治療の値段に含まれることもある

通院処置料は、歯科医院によってはじめから費用に含んで料金を提示している場合と、毎回支払いが必要になる場合とがあります。支払方法やタイミングは事前に確認しておきましょう。

矯正治療の料金に通院処置料が含まれていれば、一回一回の通院で支払う必要はありません。

リテーナーは矯正完了後の補助装置

リテーナー装置は、歯列矯正が完了したあとに正しい歯列を維持するための補助装置です。歯並びを矯正しても、矯正装置を外すと元に戻ってしまう「後戻り」現象が起こることがあるからです。

リテーナーは一人ひとりの歯の状態によって取り付ける装置や、装着期間が変わります。一般的気に1年程度装着しますが、人によっては半永久的に取り付けないといけないケースもあるようです。

定期メインテナンス費用はリテーナーの値段に含まれる場合も

定期メインテナンスは、リテーナー装置のチェックや歯列矯正に問題が起こっていないかをチェックするものです。メインテナンスのタイミングは、年に数回、あるいは半年や1年に1回など歯科クリニックごとに異なります。

定期メインテナンス費用は、リテーナー装置の費用に含まれるケースや、初回無料などの値段設定になっている場合もあります。

歯列矯正の費用の支払い方法

歯列矯正の費用については、総額制と、通院時の処置料は都度支払う方法とが一般的です。歯科医院によって料金の設定はさまざまです。費用に含まれる内容や、追加費用が必要なケースについては、治療を受ける前に確認しておきましょう。

総額制

総額制は矯正治療にかかる初期費用、矯正装置の費用や、治療完了後のメインテナンス費用まで治療にかかる費用全額を事前に支払う方法です。トータルフィーとも呼ばれます。

事前に支払ってから治療に入るので、あとから追加費用を支払う心配がないのがメリットです。一方、矯正治療が高額になるほど一度に支払わないといけない分、経済的負担は大きくなります。

総額制では追加費用が必要になる可能性があることも注意が必要です。全額を支払うといっても、支払うのは歯列矯正治療にかかる費用のみだからです。歯科クリニックによっては、歯列矯正の治療中、虫歯や歯周病などの治療をした場合は別途費用を支払わないといけない場合があります。

通院処置料別払い制

通院処置料別払い制は、矯正治療中の通院処置料は1回ごとに支払うという方法です。総額制に比べ、一度に支払う必要がない分負担は少ないのがメリットです。まとめて支払いをするのが難しいという場合におすすめです。

通院処置料の別払い制は、毎回通院するたびに処置料を支払うので、治療が長引き通院回数が増えるほど費用がかさむという不安はあります。しかし、歯科医院によっては、一定額を越えた場合は通院処置料を払わなくていい、という上限を設定していることもあります。

歯科医院選びをしっかりすれば、総額制の矯正治療より費用を抑えられるかもしれません。

歯並び矯正費用支払いの注意点

歯並びの矯正治療は基本的に健康保険適用範囲外

歯列矯正費用は基本的に健康保険の適用範囲外で、ほとんどの場合全額自己負担です。矯正治療が美容目的と判断されるからです。美容目的の場合は医療費控除の対象にもなりません。歯並びを治す治療費が数十万円や100万円以上と高額になりやすいのも、健康保険が適用されず、自由診療となるためです。

自由診療なので、治療内容や料金は歯科医院や医師が独自に設定できます。歯科医院や医師の判断で独自に治療内容や費用の設定をするため、歯科クリニックごとに治療費用にも差が生まれやすいです。

保険適用・医療費控除が可能な矯正治療も

基本的に自由診療扱いになる矯正治療ですが、一部健康保険の適用が認められています。健康に悪影響を及ぼし、治療が必要だと判断される場合です。

具体的には、アゴが長く受け口になる顎変形症で外科的治療が必要な場合や、アゴのずれによって歯並びや噛み合わせが非常に悪い場合です。ほかにも、アゴの変形によって顔が左右非対称の場合や先天的な問題を抱えている場合などは適用対象になります。

健康上、矯正治療が必要と判断される場合は医療費控除の対象にもなります。詳しくは担当の歯科医師、歯科医院に相談しましょう。

歯並びを治す矯正費用はローンが利用可能

矯正治療費用の支払いは、歯科医院によってデンタルローンや多目的カードローン、クレジットカードなどを利用できる場合もあります。

デンタルローンとはローン会社(信販会社)に歯科医院への費用を立て替えてもらい、患者自身はローン会社に毎月分割で返済していく方法です。ローンやクレジットカードの分割払いを利用すれば、一括で費用を支払うのは負担が大きい場合でも迅速に治療が受けられ、1回ごとの費用負担を抑えられるというメリットがあります。

ただしローンの種類によっては、返済時に分割手数料(金利)が必要な場合もあり、最終的に一括払いより余分な費用を支払うことになる可能性もあります。歯科医院によってどのようなローンやクレジットカードが使えるかは異なります。デンタルローンの中には無利子のローンもあるので、まずは歯科医師やクリニックに相談しましょう。

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大人の歯並び治療、矯正方法・費用はさまざま

歯並びの矯正治療前に内容や費用は十分確認を

歯並びを治すには、大人の場合数十万から100万円以上と、高額な費用が必要になることが多いです。

矯正治療の方法はいくつかあり、歯の状態によって適した治療法は異なります。矯正が完了するまでの期間は数か月というケースもありますが、一般的なブラケット矯正の場合1~3年ほど見ておく必要がありそうです。

矯正治療は基本的に自由診療になるため、治療内容と費用は歯科医院ごとに異なり、料金にも幅が出やすいでしょう。ただし、歯並び矯正が完了するまでの費用、支払いの方法は歯科医院によって異なります。通院処置料などは料金に含まれる場合と含まれない場合があります。支払う金額とは別に、別途必要になる費用については、事前にしっかり確認して総額がいくらになるか把握しておきましょう。

確実に費用を把握するなら、事前に見積もりを出してもらうのもおすすめです。自分が納得した上で信頼して任せられる歯科医院や医師で治療を受けましょう。

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