インプラントのセラミック歯の寿命は?必要なメンテナンス費用と頻度
歯科インプラントのセラミック歯は、ブリッジや入れ歯に比べて審美性・耐久性に優れていると言われています。しかし、適切にメンテナンスを行わなければ、治療後の状態を維持することが困難なこともあります。インプラントのセラミック歯の寿命と、手術後も良好な状態で過ごすために必要メンテナンスの費用と頻度を詳しく解説します。
インプラントのセラミック歯には寿命がある
インプラントの平均的な寿命は10年
インプラントのセラミック歯の寿命は、10年以上の確率が90%です。人工の歯を被せるブリッジの場合は8年で50%、入れ歯の場合は40%というデータが出ています。しかし、日頃のご自分で行うセルフメンテナンスに加えて、定期的な歯科医院への通院のメインテナンスを継続しないと、インプラントのセラミック歯の寿命が短くなる危険性もあります。
メーカーによっては10年保障もある
歯科インプラントのメーカーは世界中に数百社あると言われています。その中でも、インプラント保障会社であるガイドデント社、インプラントメーカーであるノーベルバイオケア社などの10年保証を行っている会社もあります。
インプラント保障会社 ガイドデント
「ガイドデント認定歯科医療機関」の歯科医院で加入が可能。1本につき 上部構造100,000円まで、インプラント体200,000円まで無償で再治療を行えます。
保険が適応される範囲
- 所定の定期メインテナンスを受診されていたにもかかわらず、保証部位が脱落または破折した場合
- 偶発的な事故により保証部位が脱落または破折した場合
メインテナンス受診回数
1年目から2年目までの2年間 | 2回以上(年間) |
---|---|
3年目から10年目までの8年間 | 1回以上(年間) |
※定期メインテナンスを受診されていない方は、無償で再治療は行えません。
※歯科医院によって回数、メインテナンス内容等が異なる場合があります。
インプラントメーカー ノーベルバイオケア
ノーベルバイオケア社の10年間の保証プログラムがついています。埋入時から10年間の間に、埋入された骨から脱落、破折が発生した場合、そのインプラントに加えて、脱落、破折時にインプラントに使用されていた修復用コンポーネントを同一のノーベルバイオケア社製のインプラントおよび修復用コンポーネントに無償で交換することが可能です。
インプラント手術後によくあるトラブル
インプラントは、人工の歯根を埋め込むため、虫歯とは無縁のイメージを持たれる方も多いかと思います。しかし、ブラッシングを怠るとトラブルに見舞われることがあります。インプラント手術後に起こりうるトラブルの代表は2つあります。
インプラント周囲粘膜炎
インプラントの周囲粘膜に炎症が起こる病気です。インプラント周囲粘膜が発赤や腫れ、歯茎から出血することもあります。上記症状が出現した場合、インプラント周囲粘膜炎が疑われる可能性が高いと言われています。
インプラント周囲炎
インプラント周囲粘膜炎を放置し、炎症が悪化するとインプラント周囲炎に進行します。インプラント周囲炎は骨にまで感染が及ぶため、治療期間が長引いたり、インプラントが外れやすくなったりと治療が難渋してしまう可能性があります。
インプラント周囲炎の原因
インプラントの周りに歯垢が溜り、歯周病細菌の増殖が主な原因とされています。そのため、インプラント手術後は口の中が綺麗に保たれているかの確認や、歯科医師・歯科衛生士による原因因子(歯垢など)の除去、咬み合わせ関係の確認と場合によっては治療を行うことがとても大切です。
セラミック歯のメンテナンスにかかる費用と頻度
インプラントのセラミック歯は、自分の歯のように神経が通っていません。そのため、インプラント粘膜炎や周囲炎が進行していても自覚することが難しい場合があります。歯科医院に通院し、自分では気づきにくい変化を定期的にチェックしたり、日頃のケアの方法の指導を受けることが大切です。
セラミック歯のメンテナンスの費用
通常のインプラント治療には健康保険が適用できませんので、全額自費診療の負担となります。メンテナンス費用の相場としては3000円~10000円ほどですが、各歯科医院で値段設定は異なるため決まった一律料金はありません。インプラントのセラミック歯の手術をご検討の方は、事前にメンテナンス費用の確認も費用です。
セラミック歯のメンテナンスの頻度
セルフメンテナンスがしっかり行えている方や、インプラントやその周囲に問題のない方は、4~6ヶ月間隔でメンテナンスを行うことが適切と言われています。しかし、残っている歯の周りの状態が悪化した際や、ご自分で十分にセルフメンテナンスが行えない場合は、1~3ヶ月毎に歯科医院へ通院することが望ましいです。歯科医師・歯科衛生士の専門的なチェックを受け、問題があれば早期に治療することで良好な状態を保つことができます。
メインメンテナンスの具体的な内容
咬合や清掃のチェック | 歯科医が咬みあわせや歯の汚れ具合をチェックします。 |
---|---|
PMTC | 歯科衛生士が専門的に歯の汚れを落とします。 |
上部構造をはずした清掃 | 上部構造を外して汚れを徹底的に落とします。 |
歯科おすすめのインプラントのセルフメンテナンス方法
ご自分の歯と比べて、インプラントのお手入れ感染しやすいため、さらに入念に行う必要があります。おすすめのセルフメンテナンス方法について解説します。
歯ブラシでのブラッシングのポイント
ご自分の歯をブラッシングする歯ブラシを使用して頂いて構いません。大きく動かさず、細かく1本ずつをブラッシングし、歯肉との境目は磨き残しが多いため入念にブラッシングを行います。以前から電動歯ブラシを使用していた方は、そのまま使用して頂いても大丈夫です。
歯間ブラシ・デンタルフロス・タフトブラシ等の使用もオススメです
歯ブラシでのブラッシングでは落としきれない、歯とインプラント歯の間の汚れを歯間ブラシやデンタルフロスで清掃を追加することもオススメです。インプラント歯間やインプラント歯と歯肉の間の磨き残しの多い箇所は、毛束が1つのヘッドの小さな歯ブラシであるタフトブラシの使用も効果的です。
インプラントセラミック歯は取り付け後も継続的なケアが重要
インプラント歯は、ご自分の歯に比べて粘膜とくっつきにいため感染しやすいと言われています。そのため、定期的に通院して診てもらうメインテナンスと歯ブラシや歯間ブラシ等を使用した毎日のセルフメンテナンスの継続が極めて重要です。メインメンテナンス・セルフメンテナンスを適切に行うことで、インプラント歯に治療した状態を長く良好に維持するために必要です。
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