インプラントは怖い治療?デメリットやリスクを知ろう
入れ歯よりも頑丈に歯を固定することができるインプラントは、従来の治療にはない新しい選択肢として、多くの患者さんに注目されています。
しかしインプラント治療は、骨に部品を埋め込むことから「怖い」「痛い」とネガティブなイメージも定着しており、なかなか治療に踏み出せないといった意見も。
そこで今回は、インプラント治療のトラブルやデメリットなど、怖いと感じるポイントについて詳しく紹介します。
インプラント治療が怖いといわれる理由
インプラントの代表的なトラブル
インプラント治療の代表的なトラブルとしては、「埋め込んだインプラントのぐらつき」「治療箇所や園周辺の感染症」などが挙げられます。
インプラント治療をうたう歯科医院の中には、誇張された広告も少なくありません。それらの広告を信じて来院し、抜く必要のない歯を抜いてしまい、その結果トラブルになるケースも少なくありません。
歯科医院によっては、インプラント治療の必要がない患者さんに治療を勧めたり、アフターケアが不十分なために感染症などが起きてしまうケースも。
インプラントにしかないデメリットも
比較的軽度な虫歯治療をはじめ、すべての歯科治療にはさまざまなリスクがあります。歯石を除去する際に歯茎を傷つけ、そこから感染症になるリスクもあります。
患者さんは、あらかじめ自分が受ける治療のリスクを把握しておく必要がありますが、インプラント治療では感染症の被害が深刻とされています。あごの骨が溶け、ものが噛めなくなるといった最悪の事態も想定しておくべきでしょう。
インプラントの埋入にともなう血管の損傷と、それにともなう事故のリスクについても考えておかなければなりませんが、治療の前に医師とよく話し合い、しっかりと不安や疑問点を申し伝えておくことが大切です。
インプラントで死亡する可能性はある?
現在、日本に存在する歯科医院には治療のプロセスや最低限守るべき基準のガイドラインが整備されておらず、明確な指示のない状態で歯科医は治療を行うことになります。
医師は安全性に配慮して治療を行いますが、治療の水準や方針は各歯科医院に委ねられているため、死亡事故の確率などははっきりしていないのが実情です。
インプラント治療で実際に起きた死亡事故は、埋入手術中の動脈損傷による出血と、それにともなう体調の悪化による死亡事故が有名です。医師が動脈の位置をよく確認せずに傷をつけてしまい、不慮の事故が招いた結果とされています。
通常、すべてのインプラント手術は口の中の画像撮影を行ってから、データに基づいて治療を進めます。医師は長年の経験と正確な画像データに基づいて執刀するため、慎重に行うことで安全性が確保できます。
しかし、歯科医師と患者さんの双方が安全性について過信しており、命に関わる可能性があることを理解しないままに手術を行うことがもっとも危険であり、不注意などのヒューマンエラーは第一に避けなければなりません。
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インプラント治療のリスク
インプラント周囲炎
インプラント周囲炎は、インプラントを埋め込んだ場所に歯垢が溜まると、そこから細菌感染を起こして炎症が起こります。
手術の過程で感染するケースのほかにも、糖尿病の患者さんが血糖コントロールをうまく行っていないときに発症しやすいとされ、炎症のあとで埋入したインプラントがぐらつくことがあります。
インプラント周囲炎は歯周病と同じような症状が出るため、歯のぐらつきから歯の抜けに繋がってしまいます。インプラント自体は炎症に直結するものではありませんが、治療を適切に行わなければトラブルが起こる可能性があります。
痛みやしびれ
インプラント治療は痛みが強いイメージがありますが、実際の治療で痛みを訴えるケースは多くありません。強い痛みが出るときというのは感染症を起こしたり、骨が硬くて火傷を起こすといったトラブルに多く見られます。
ドリルで穴を開けるとき、もしくはインプラント自体が神経を損傷したときには、口の中にしびれが出てしまいます。痛みがなくても神経への損傷や圧迫があるときには、検査を受けて適切に処置をしなければなりません。
インプラントの埋入に際して強い痛みが出たときには、すぐにインプラントを撤去します。インプラントの埋め込みは医師の技術力によるところも大きいため、信頼のできる歯科医院を選ぶようにしましょう。
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インプラントは信頼できる歯科医院で治療すれば怖くない
インプラント治療は信頼のできる歯科医院選びから始まります。痛みのない、安全な治療を行える技術力の高い医院を選びましょう。
フラップレス手術は組織へのダメージが少ない
インプラント治療は通常、歯肉を切開してから骨にドリルで穴を開けて器具を埋め込むもので、歯肉や骨などの組織へのダメージが大きいものとされてきました。
しかし近年登場した「フラップレス手術」は、インプラントを埋入する歯肉部分に直径4mmほどの穴を開けて、そこからインプラントを埋め込みます。
フラップレス手術は精密な手術になりますので、事前にCT撮影やコンピュータシミュレーションを行って念入りに手術計画を立てます。「手術用テンプレート」を作製し、歯肉を切開しない安全な手術が可能になります。
患者さんへのフォローが丁寧な歯科医院を選ぶ
感染症の予防のためには自宅と歯科でのケアも重要です。セルフケアの方法も丁寧にレクチャーしてくれる病院なら、初めてインプラント治療を受ける方でも安心できるのではないでしょうか。
インプラント治療は専門性が高い手術ですので、医師が高い技術をもっていることはもちろんですが、患者さんの不安や悩みに最後まで向き合ってくれるかどうかも重要なポイントです。
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インプラント治療は本当に怖いのか
インプラント治療は大掛かりな手術であるため、怖いと感じる患者さんが多いようです。しかしなかには「適切に処置してもらえるのかが分からないため不安」「治療後の歯の不具合が気がかり」など、手術への痛みや恐怖以外の部分に不安を感じる方もみられます。
インプラント治療は歯根のさらに奥、動脈の通っている箇所を治療する手術ですので、常に「万が一」のことを考えなければなりません。後悔なく治療を成功させるためには、不安や疑問を治療の前にすべて取り除き、納得したうえで治療を受けることが大切です。
インプラント治療以外にもさまざまな代替治療を提案してくれる信頼のできる医師を選び、医師側も慎重に患者さんに合った治療を選択するようにしましょう。
術中の痛みについて
手術中は局所麻酔を使って安全に治療を行います。従来の局所麻酔は手術を行う箇所に麻酔を施すものですが、意識があるため患者さんによっては手術中も落ち着かない可能性があります。
近年では静脈内鎮静法と呼ばれる方法を採用している歯科医院もあります。点滴で鎮痛剤を静脈の中に投与することで不安感を和らげられるので、局所麻酔だけでは不安な方におすすめです。
アフターケアでリスクを予防する
インプラント治療を終えた後は、インプラントが正常に機能しているかチェックを行い、メンテナンスをしなければなりません。
特にインプラント治療でもっとも注意しなければならない「インプラント周囲炎」は、歯周病菌に感染することで起こるトラブルで、最悪の場合天然歯のように抜けてしまうリスクがあります。
アフターケアを丁寧に行ってくれる歯科医院なら、歯周病や歯肉炎などの感染症や炎症も早期に発見、治療してもらえますので、丁寧にケアをしてくれる病院を選びたいですね。
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