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インプラント手術後に生じやすい腫れの期間と術後の注意点

インプラント手術は、外科治療のなかでも比較的侵襲の少ない手術であるといわれています。しかし、インプラント手術後には少なからず腫れが生じます。

今回は、インプラント手術後の腫れと腫れを最小限に抑えるための術後の注意点について解説します。

インプラント手術後に炎症反応として腫れが生じることがある

個人差もありますが、インプラント手術後には少なからず炎症反応として腫れが生じることがあります。腫れの大きさや程度は、手術の侵襲範囲や方法によって異なりますが、次第に腫れが引いてくることがほとんどです。 また、手術部位のあたりに内出血が生じると、顔の一部が紫色になることもあります。

術後の腫れが出やすい場合

手術の侵襲範囲が広い

歯茎を切らなければならない範囲が広いなど、手術による侵襲範囲が広い場合は、腫れが出やすいといわれています。インプラントの手術方法として、歯茎の切開をともなう通常の手術と、歯茎を切開する必要のないフラップレスとよばれる手術など様々な手術方法があります。

歯茎を切開することで、肉眼で手術部位が確認できるメリットがあるため、歯茎を切開する手術を行っている歯科医院が多いといわれています。

骨移植を伴う

インプラント手術の際に、顎の骨の骨量や厚さが不足している場合は、骨移植を行うこともあります。骨移植をともなうインプラント手術の場合は、手術範囲が広くなるため、腫れが出やすくなるといわれています。

腫れは約1~2週間で落ち着くことが多い

インプラント手術の腫れは、手術後3~4日目がピークであるといわれています。その後、約1~2週間で手術前のように元通りになることが多いです。

人によっては術後にみられる、頬や顎の内出血も1週間以内には収まることがほとんどです。特に、腫れがひどい場合は、歯科医院に連絡し、早期に受診することをおすすめします。

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インプラント手術後の注意点

前述のように、インプラント手術後1~2週間後は、徐々に腫れが落ち着いてくることが多いといわれています。

腫れが徐々に軽減してくると、ついつい注意点を忘れて普段通りの生活を送ってしまうこともありますよね。しかし、腫れなどの炎症を悪化させないために、術後の注意点を理解し、守っていくことが大切になります。

インプラント手術当日~数週間までの注意点

インプラント手術後の注意点は、当日~数週間まで、時間経過に伴って注意点も変化してきます。まずは、一番炎症の悪化の危険性の高いといわれている手術当日の注意点について解説します。

うがいを避ける

手術当日は、炎症の悪化を防ぐためにうがいは避けることをおすすめします。うがいをすると、手術部位の出血が悪化してしまう可能性があります。もし、出血が止まらない場合は、清潔なガーゼ等を傷口に当てましょう。

手術部位を触らない

インプラントを埋め込んだ部分は、ついつい気になってしまいますよね。しかし、手術部位の状態の確認は鏡などを使って行い、傷口を舌や指で触らないようにすることが大切です。舌や指で傷口を触ってしまうと、雑菌が入ってしまい感染症のリスクが高くなるためです。

術後は食事に気を付ける

インプラント手術後、口の中の感覚が戻り麻酔が切れた後に食事をしましょう。できるだけ噛まずに食べられる軟らかい食べ物を中心にいただきます。例えば、ヨーグルトやスープ・おかゆなどがおすすめです。熱すぎない、ぬるめの食べ物は刺激が少ないので最適です。

手術した部位と反対側で噛むと、手術した部位にストレスがかかりにくいです。手術した側で食事をしたり、熱い食べ物や刺激物を食べたりするとストレスが加わり、感染の原因となることもあるので注意が必要です。

手術当日は湯船に浸からない

手術後は、疲れをとるために湯船に浸かりたくなりますよね。しかし、湯船に浸かると血行が促進され手術した部位の傷口から出血してしまう可能性があります。そのため、湯船に浸かることは避けましょう。手術当日は、ぬるめのシャワーを軽くあびる程度にすることがおすすめです。

激しい運動は控える

汗ばむ様な激しい運動は控えて安静に過ごしましょう。激しい運動をすると、全身の血行が促進され、手術した部位から出血する可能性も高まるためです。

手術当日は、予定を入れないことが一番ですが、どうしても仕事や家事を行わなくてはならない場合もあると思います。その際は、軽いものだけを担当したり、適宜休息をとったりと身体に負担がかからないようしましょう。

人工歯を装着するまでの注意点

インプラント手術後に、数週間が経過して仮歯を装着した後も、守っていただきたい注意点があります。

喫煙は控える

手術後は、必ず喫煙は控えましょう。喫煙は、毛細血管を収縮させ血行が悪化させる危険性があるため、傷の治りが遅れてしまいます。また、インプラントと骨の結合を阻害させてしまう可能性もあります。インプラント治療の成功と禁煙は切っても切れない関係といわれています。

傷口に歯ブラシが当たらないようにする

翌日以降は、口腔内の衛生を保つためにも、歯磨きと毎食後うがい液を使用しましょう。口腔内にうがい液を行き渡らせた後に、軽くゆすぎます。激しいうがいは避けることがポイントです。

また、歯ブラシには雑菌が付着している場合もあります。極力、歯ブラシが傷口に当たらないよう気をつけて歯を磨きましょう。インプラントを埋め込んだ部分は、抜歯までは歯ブラシをしないで下さい。

刺激物を避ける

手術の翌日以降も、「辛い」「熱い」「硬い」「香辛料が強い」「アルコール」などの刺激物は避けです。加工品に関しては、商品裏面の成分表示を参考にしましょう。

腫れが1週間以上強く続く場合の原因

通常のインプラント手術後は、1週間程度で腫れが引くといわれています。しかし、場合によっては1週間以上経過しても、腫れが続くことがあります。腫れが例外的に長期にわたる際に考えられる原因は複数あります。

予想よりも手術による侵襲が大きかった場合

予想されていた手術時間よりも長かったり、切開する部位が予想よりも広かったりした場合に腫れが大きくなることもあります。予想外の手術時間の延長や、追加の処置を行った場合は、基本的には手術後に主治医から説明があるので、しっかりと聞いておくことが大切です。

感染

何らかの原因によって、手術中に細菌感染が生じてしまった場合に、腫れが大きくなることがあります。そのため、手術前に虫歯の治療を終えておくなど、インプラントに臨むためには口腔内の衛生を保っておくことが大切になります。

また、手術当日も、少しでも体調不良を感じた際は、主治医に申し出て手術を延期などの対応をとりましょう。

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インプラント手術後の腫れが不安な場合は歯科医院に相談を

インプラント手術は、外科治療のなかでも比較的侵襲の少ない手術・治療であるといわれています。しかし、インプラント手術後は少なからず腫れが生じます。インプラント手術が初めての方は、術後の腫れについて不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

インプラント手術後の腫れは、正しく理解し、術後の注意点をしっかりと守ることで最小限に抑えることも可能です。インプラント手術後の腫れが不安な場合は、歯科医院に相談しておくと安心ですね。

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