後悔なくインプラント治療を受けるために必要なこととは?
入れ歯に代わる治療として注目されている「インプラント治療」。審美性を求めるために健康な歯を抜き、インプラントを入れる人も少なくありません。
しかし、真面目に病院に通ったにも関わらず、インプラント治療で後悔するケースがみられます。ここではインプラント治療を後悔する理由と、後悔しないための方法について詳しく紹介します。
インプラント治療を後悔するケースとは
口の中の噛み合わせが崩れる
インプラント治療を行う患者さんの中には、天然の歯をほとんど失っているために、歯のバランスが崩れているケースがみられます。
被せ物やブリッジ、入れ歯などの治療を過去に受けてきている方は、一つ一つの治療は完成していても、噛み合わせに関して問題が残ったままインプラントを入れてしまい、その結果ものがうまく噛めないといったトラブルが起こる場合があります。
噛み合わせによって日常生活に支障が出ているときはすべての人工物を外してやり直しをしなければなりません。こうなると治療に時間がかかるだけでなく、病院に通院する手間や精神的負担も大きなものとなります。
加齢によってメンテナンスが難しくなる
インプラント治療の落とし穴として、治療を受けてから10年後、20年後のメンテナンスが加齢によって難しくなるという問題があります。
インプラント自体は安全な人工物ですが、経年的に患者さんの口の中の状態が変化していくことで土台となるインプラントのぐらつきが生じる可能性があるのです。
特に患者さんが高齢になり、認知症を患ってしまった場合はメンテナンスがさらに難しくなります。
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インプラント治療を後悔なく受けるためのポイント
インプラントは高額な治療であり、高い買い物をした以上後悔なく歯が使えるようになりたいものです。ここでは、後悔なくインプラント治療を受けるためのポイントを紹介します。
自分に合った治療法を選択する
インプラント治療は感染症のリスクがあり、さらに骨を削って人工物を埋め込む治療です。そのため、血液の治療を行っている糖尿病や心臓疾患の方、骨が脆くなる骨粗しょう症を患っている方、成長途中の未成年やお腹の中の胎児に影響の出るおそれがある妊娠中の患者さんは、インプラント治療が不適とされます。
インプラント治療はすべての患者さんに適用できるものではありません。中には入れ歯やブリッジが推奨される方もいますし、部分入れ歯などで対処できる方もいます。
無理にインプラント治療を勧めてくる歯科医院もありますが、インプラントは健康な歯を抜いてまで埋め込むものではありませんので、インプラントが不向きと判断した場合は別の治療法を検討したほうが良いでしょう。
自分の症状に合った治療方法をよく検討し、治療方法を比較して自分に合った方法を選択しましょう。
技術力の高い歯科医院を利用する
インプラントのトラブルは、歯科医の技術力が左右するといわれます。とりわけ口腔外科領域の治療は難易度が高いため、歯科医自身が日々トレーニングに励みつつ最新の技術を吸収していかなければなりません。
しかし実際は、収入に直結する自由診療を増やしたいという目的で、未熟な歯科医がインプラント治療を行うケースが少なくないのです。もちろん実績がある歯科医院でも、慢心から患者さんへのフォローや配慮を怠り、その結果トラブルを招くことがあります。
インプラント治療で後悔しないためには、医師が常に最新の技術に興味を持ち、トレーニングを欠かさず行っている必要があります。責任を持って治療を行い、さらに安全に配慮してくれる歯科医院を選んでください。
インプラントの寿命を考えてメンテナンスを行う
インプラントは埋め込んで終わりではなく、天然歯以上に汚れに弱いものであるため、10年に一度程度のメンテナンスが必須となります。
インプラントの耐久期間も10年から20年とされていますので、埋入したものをもう一度抜いて、新しいものと取り替えなければなりません。
「インプラントにしたからもう大丈夫」と安心する方が多いのですが、あくまでも10年から20年で取り替えるものと踏まえておきましょう。
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インプラント治療に向く人と向かない人
インプラント治療を後悔なく行うためには、患者さん自身が治療に適しているかどうかも重要となります。
天然歯が残っていればインプラント以外の治療も検討できる
インプラントは審美性の高さが大変注目されているため、元の歯よりもさらに美しい歯を求める方に人気がありますが、天然歯に勝る安全な歯というものはありません。
健康な歯を持っていて、歯並びが悪い場合は矯正治療やブリッジなどの方法が検討できます。一部分の歯が抜けている方は、ブリッジや部分入れ歯などで補えないか医師に相談してみましょう。
高齢者は慎重に検討を
高齢の患者さんの場合、将来介護が必要になったときに介護スタッフがインプラントのケアを正しく行えるとは限らないため、感染症にかかるおそれがあります。
気づかないうちに感染症にかかるリスクを防ぐためには、自分が年老いてからも継続的にメンテナンスを行ってくれる歯科医院を選ぶ必要があるでしょう。
既往症とインプラント治療の問題
また、既往症を患っている方も注意が必要です。高血圧症や糖尿病にかかっている方がインプラント手術をすると、麻酔などの影響で血圧が乱高下し、脳梗塞などのリスクが高まるとされています。
骨粗しょう症の患者さんも、治療薬があごの骨の壊死を引き起こす可能性があるとされていて、インプラント治療に不向きとなります。この場合、病院側が治療を不可とするケースが多いのですが、患者さんが既往症を正しく申告しないと病院側がリスクに気づくことができません。
必ず飲んでいる薬や既往症の有無、過去に受けた治療について正しく申告し、インプラントが受けられるか確認するようにしてください。
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安全にインプラント治療を受けるために
インプラント手術を安全に行うためには、病院側が一人一人の患者さんに合った治療を提供することが第一です。
誇大広告が多く、インプラントの長所ばかりを押し出していると、実際の処置がどのように進められるかイメージできず不安が残ります。
病院選びに迷ったらカウンセリングへ
インプラントは自由診療であるため、治療を導入している歯科医院は少なくありません。どの病院を選べば良いか迷ったら、まずは直接カウンセリングに行き、可能な範囲で検査も受けてみることをおすすめします。
患者さんによっては他の治療方法が安全に行える可能性もありますし、部分的なインプラント治療で間に合う可能性も。いずれにしても医師が患者さんの安全を優先し、インプラント以外の治療方法も提示してくれるかどうかを見極めましょう。
インプラント手術は感染症のリスクが大きいので、部屋全体や手術器具の滅菌も必須となります。万全の感染症対策を行ってくれる病院を選びましょう。
医師の技術力もチェックする
医師の技術力をはかる目安としては、認定医や専門医としての資格の有無、インプラントを得意としているか、最新の治療を含め多くの選択肢をとってくれるかをみましょう。
インプラントの埋入から被せ物の装着まで一人の先生が責任を持って担当してくれるかどうかもチェックしてみてください。
反対に、「差し歯よりも違和感が少なく、見た目も美しい」など、メリットばかりを強調する医師や、ほとんど説明なく治療に入ろうとする医師は、治療を受けるにあたって不安が残ります。
少しでもトラブルのリスクを少なくするならば、どのようなことでも質問のできる医師を探し、安心して治療を任せられる病院を選びましょう。
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